クラシック用語 ハ
バロック音楽
バロック音楽は、西洋音楽の時代区分の一つで、約1600年から1750年頃にかけての音楽を指します。バロック期は、ルネサンス期に引き続いて、イタリアから始まり、フランス、ドイツ、オランダ、イングランドなどにも広がりました。
バロック音楽の特徴として、多声部による複雑な和声法や、装飾的な旋律、緻密で複雑なリズムが挙げられます。また、バロック期には、オペラ、カンタータ、ソナタ、協奏曲、管弦楽曲、宗教音楽など、多くのジャンルの音楽が作曲され、多様な音楽作品が生まれました。
代表的なバロック音楽家としては、イタリアのクラウディオ・モンテヴェルディ、ドイツのヨハン・ゼバスティアン・バッハ、イタリアのアントニオ・ヴィヴァルディ、イタリアのジュゼッペ・タルティーニ、ドイツのゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルなどが挙げられます。これらの音楽家たちの作品は、現代でも広く演奏され、愛され続けています。
半音階
半音階とは、音楽において、音の高さの階を表す階級のうち、1つの階につき半音ずつ音の高さが上がる階を指します。例えば、ドからド♯、レからレ♯、ファからファ♯、ソからソ♯、ラからラ♯、シからド(またはフラット)、というように、12の音名があるとして、その階級を半音階と呼びます。
半音階は、西洋音楽において主要な音階の1つで、ほとんどの曲で用いられています。また、半音階を用いることで、調性を変えることができます。例えば、シャープやフラットを使うことで、同じ音名でも調性が異なる音として扱うことができます。半音階を扱うことで、音楽において多彩な表現が可能となり、さまざまな調性やスケールが作られています。
挽歌
挽歌(ばんか)は、故人を悼む歌や詩を指します。しばしば葬式や追悼の場で歌われ、故人を偲ぶ場面で用いられます。挽歌は、哀愁や悲しみを表現することが多く、その曲調や歌詞は悲しみや哀愁を感じさせるように作られています。
また、挽歌は、文学作品としても多く作られており、多くの詩人や作曲家によって作品が生み出されてきました。
バンダ
バンダ(Banda)は、ラテンアメリカやメキシコを中心に広く演奏されている音楽ジャンルで、主に金管楽器や打楽器を中心とした編成で演奏されます。バンダは、軽快なリズムと明るく華やかな音楽性が特徴で、地域によって様々なスタイルが存在します。
バンダの編成は、トランペットやトロンボーン、サックス、チューバなどの金管楽器、ティンパニ、スネアドラム、バスドラム、タンバリン、マラカスなどの打楽器が主に含まれます。また、歌手やコーラス隊も加わることがあります。
バンドネオン
バンドネオンは、アコーディオンの一種で、19世紀にドイツで開発された楽器です。主にアルゼンチンのタンゴ音楽で用いられ、その独特な音色でタンゴの世界に欠かせない楽器の1つとなっています。
バンドネオンは、複数の鉄製の音板を持ち、ベルロウズ方式と呼ばれる空気の循環により音を出します。アコーディオンに似ているものの、ボタンの形状や配置、音色などが異なります。また、演奏方法もアコーディオンと異なり、片手でボタンを押し、もう片方の手でベルロウズを操作することで音を出します。
バンドネオンは、タンゴ音楽に欠かせない楽器として知られており、アストル・ピアソラやアニバル・トロイロなどのタンゴの巨匠たちによって多くの曲が作られてきました。また、近年では、クラシック音楽でも用いられることがあり、新しい音楽の分野での可能性も広がっています。