クラシック用語 ハ

ハーフトーン

ハーフトーン(Half-tone)は、音楽において、隣り合う2つの音の間隔のうち、半音階に相当する音程のことを指します。例えば、ピアノの鍵盤では、隣り合う白鍵と黒鍵の間にある音のことをハーフトーンと呼びます。

ハーフトーンは、西洋音楽の音階や調性において基本的な要素の1つであり、12の半音階を組み合わせて、音楽の様々な音階や和音が構成されます。また、ハーフトーンは、音楽の表現力を豊かにする要素でもあり、音程を微妙に変化させることで、様々な感情や情景を表現することができます。

ハーフトーンは、音楽理論の基礎となる要素であり、音楽を演奏・作曲する上で必要不可欠な概念です。

ハーフダイム

ハーフダイム(Half-diminished)は、和音の一種で、根音、短3度、減5度、短7度から構成される和音です。例えば、Cハーフダイムの場合、C、E♭、G♭、B♭を含みます。

ハーフダイムは、一般的に「m7♭5」という記号で表されます。この和音は、減7和音の7度が短7度に変化したものと見ることができます。

ハーフダイムは、ジャズやクラシック音楽などで頻繁に使用される和音の一つで、曲の中で暗示的な不安定感や緊張感を表現するために使われることが多く、転調やモジュレーションの際にも重要な役割を果たします。

ハーモニック

「ハーモニック」とは、音楽用語の1つで、楽器の弦や管、打楽器などから発せられる、基本周波数の整数倍の周波数を持つ音のことを指します。

例えば、ギターの弦を押さえて弾くと、基本周波数の倍音が生じます。この倍音のうち、最も強く聞こえるものが、基本周波数の2倍、3倍、4倍などの周波数を持つ音であり、それらをハーモニックと呼びます。ハーモニックは、楽器の音色や響きに大きな影響を与える要素の1つとして重要視されています。

ハーモニック・マイナー

「ハーモニック・マイナー」とは、西洋音楽の音階の1つで、自然マイナーに比べて7度と6度の音程が半音上がっている音階のことを指します。例えば、Aマイナーの場合、自然マイナーはA-B-C-D-E-F-Gの音を持ちますが、ハーモニック・マイナーではA-B-C-D-E-F-G♯の音を持ちます。

ハーモニック・マイナーは、メロディック・マイナーとともに、マイナー調の派生音階として重要な位置を占めています。ハーモニック・マイナーの特徴的な音程は、和声的な進行による和音の構成に大きな影響を与え、独特のダークな雰囲気を生み出します。また、ハーモニック・マイナーの音階は、中近東音楽などの影響を受けた音楽や、ジャズなどの音楽で頻繁に用いられます。

ハーモニーモデュレーション

「ハーモニーモデュレーション」とは、音楽の調やキーを変える技法の1つで、和音の響きを変化させることで、音楽の雰囲気や表現力を変える手法のことを指します。

例えば、ある曲の最初の部分がCメジャーで進行しているとします。この場合、ハーモニーモデュレーションを用いることで、Cメジャーの和音からGメジャーの和音に切り替えることができます。このようにキーを変えることで、曲の雰囲気や表現力を変化させることができます。

ハーモニーモデュレーションは、一般的に、調性を保ちつつキーを変える「調性的モデュレーション」と、調性を離れてキーを変える「非調性的モデュレーション」の2つに分類されます。また、ハーモニーモデュレーションは、音楽の様々なジャンルで用いられており、表現力の豊かさや複雑性を高めるために重要な役割を果たしています。