クラシック用語 コ
コルレーニョ
「col legno」(コル・レーニョ)という用語は、弓の毛ではなく弓木(弓の棒)を使って弦を叩く奏法のことを指します。弦楽器の演奏法において、特定の楽曲や部分において「col legno」という指示が出されることがあります。この奏法は音色が特殊なため、効果的な場面で使われます。
コロラトゥーラ
「コロラトゥーラ」とは、オペラや声楽曲において、高い音域でのアジリタートやフィオリチェ(華麗な装飾音)を多用する技巧的な歌唱法のことを指します。
特に18世紀から19世紀初頭にかけてのイタリア・オペラにおいて、コロラトゥーラが盛んに用いられたことで知られています。演奏者の声質や技量によって、音の長さや強弱、音程などを自由自在に変化させ、美しく装飾的な歌声を奏でます。
コン・エスプレッシオーネ
「コン・エスプレッシオーネ」とは、イタリア語で「表現を込めて」という意味です。音楽用語としては、演奏の際に表現力を重視して、音色やテンポ、強弱などを自由自在に変化させることを指します。
例えば、同じ楽譜であっても、コン・エスプレッシオーネを指示された場合は、より感情的な表現を求められるため、より豊かで鮮やかな演奏が求められます。演奏者の表現力を重視するロマン主義期の音楽において、頻繁に使われる指示語の一つです。
コンサーティナ
コンサーティナは、鍵盤を持たずに複数のベロウズを持つ、手押し式のアコーディオンの一種です。19世紀にイギリスで発明された楽器で、アイルランドやイギリスなどで伝統的に使用される民俗楽器として知られています。
コンサーティナには、アンガロ・コンサーティナ、デュエット・コンサーティナ、マックシャンズ・コンサーティナなど、さまざまな種類があります。
特にアイルランドのトラディショナル・ミュージックでは、コンサーティナが主要な伴奏楽器の一つとして重要な役割を担っています。
コンサートマスター
コンサートマスターは、オーケストラや室内楽団などで第一バイオリン奏者の中で指導的な地位にある人物のことを指します。オーケストラでの演奏においては、指揮者に続いて、コンサートマスターが演奏を率いることが多く、他の楽団員との調和を図るためにも重要な役割を担っています。
コンサートマスターは、楽曲の演奏に関する指示や、指揮者との調整、他の楽団員との調整、リハーサルの進行などを担当することが多く、演奏家としてだけでなく、リーダーシップとコミュニケーション能力も求められます。
また、コンサートマスターはソロパートを演奏する機会も多く、その場合は、楽器の演奏技術だけでなく、音楽的センスや表現力も求められます。