クラシック用語 シ
ジャズ
ジャズ(jazz)は、アフリカ系アメリカ人の音楽文化が発展し、20世紀初頭にアメリカ合衆国で誕生した音楽ジャンルです。ジャズは、ブルース、ゴスペル、リズム・アンド・ブルースなど、アフリカ系アメリカ人の音楽文化を基盤に発展しました。
ジャズの特徴は、即興演奏(インプロヴィゼーション)とグルーヴ感です。即興演奏は、曲の基本的な構造をもとに、独自のアイデアや感覚に基づいて演奏することで、ジャズ独自の音楽性を生み出しています。また、グルーヴ感は、リズムを強調し、聴衆を踊らせることが重視されるため、ジャズの演奏には強いリズム感が求められます。
ジャズは、多彩な形態を持ちます。スウィング、ビバップ、クール・ジャズ、ハード・バップ、フリー・ジャズ、ラテン・ジャズなど、時代や地域、演奏家の影響を受け、多様なスタイルが生まれています。ジャズは、演奏家が自由にアレンジし、再解釈することができることから、常に進化を続ける音楽ジャンルとしても知られています。
ジャズは、世界的に親しまれており、多くの有名なジャズ・ミュージシャンが活躍しています。また、ジャズは映画音楽やテレビ番組のサウンドトラックにも用いられることが多く、ポピュラー音楽の一部としても広く愛されています。
弱起
「弱起」(じゃっき)は、日本の伝統音楽である雅楽の演奏技法のひとつで、笛(ふえ)の演奏技法です。
「弱起」とは、「弱い息で音を始める」という意味で、笛奏者が吹く息を少しずつ弱くすることで、音を次第に立てていく技法です。この技法を用いることで、音が徐々に増幅され、自然な音色で演奏することができます。また、「弱起」は、音楽の抑揚をつけるためにも用いられます。
雅楽は、約1200年以上の歴史を持つ日本の伝統音楽であり、宮廷音楽として生まれ、後に武家の儀礼音楽として発展してきました。雅楽は、管楽器、弦楽器、打楽器などを組み合わせて演奏され、儀式や祭典などの神聖な場で演奏されることが多く、日本文化の一つとして重要な役割を果たしています。
シャープ
「シャープ」は、音楽用語の一つで、音程を表す記号のひとつです。
「シャープ」は、音を半音上げることを表す記号で、♯という記号で表されます。例えば、ピアノの黒鍵のように、音を半音上げた音を表す場合、その音符の右上に♯をつけることで表します。例えば、ドの音を半音上げた場合は、C♯と表記されます。
また、「シャープ」は、音階のうち、調性において半音上の音を表すこともあります。例えば、ハ長調の場合、第7音のシは半音上のシャープがつき、シャープがついた音を表すこともあります。
「シャープ」は、音楽用語だけでなく、刃物や針金などの形状を表す語でもあります。また、日本では、「シャープ株式会社」という電子製品メーカーの名前でも知られています。
シャンソン
「シャンソン」は、フランスを中心に広く歌われる、フランスの伝統的な歌の一種です。シャンソンは、フランス語で「歌」という意味を持ちます。
シャンソンは、中世から存在していたとされ、17世紀にはパリのカフェや劇場で歌われるようになりました。19世紀になると、シャンソンは芸術的な音楽として認められ、歌手たちによって歌い継がれていきました。20世紀になると、エディット・ピアフやシャルル・アズナヴールなどのシャンソン歌手が登場し、世界中で人気を博するようになりました。
シャンソンは、リアリスムを基調とした詩的な歌詞と、優美で悲しげなメロディが特徴的です。シャンソンは、恋愛や人生の苦悩、祖国への愛情などを歌い上げます。また、アコーディオン、ギター、ヴァイオリンなどの楽器が使われることが多く、フランスの田園地帯や港町など、風景や文化を反映した音楽としても知られています。
終止(形)
「終止」とは、音楽用語の一つで、和音の進行のうち、最後の和音のことを指します。例えば、曲の最後に演奏される和音や、あるフレーズが完結する際に演奏される和音などが「終止」と呼ばれます。
また、和音進行において「終止」と対比されるのが「中間」です。中間は、最後の和音が演奏されず、次のフレーズに続くような和音進行のことを指します。
「終止」は、曲の最後を締めくくるために用いられることが多く、親しみやすい響きを持つ和音進行としても知られています。