クラシック用語 ヨ
ヨーデル
「ヨーデル」(yodel)は、声楽技法の一つで、短い音節を繰り返すことで高低のコントラストをつけ、山岳地帯で生まれた音楽様式です。主にアルプス地域で発展し、スイスやオーストリアの民族音楽などで用いられます。
ヨーデルは、通常の歌唱とは異なる音色とリズム感を持ち、古くは放牧や牧場仕事中の合図としても用いられていました。現在は、多くのヨーデル歌手が存在し、コンサートや競技会などで競演しています。また、近年ではポピュラー音楽にも影響を与え、ヨーデルを取り入れた曲が世界的にヒットすることもあります。
ヨーロピアン・クラシック
「ヨーロピアン・クラシック」(European classical)は、西洋音楽の中でも、18世紀から19世紀にかけての音楽を指す用語です。バロック音楽から古典派音楽、そしてロマン派音楽に至るまでの時代を指し、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、リストなどの作曲家が代表的な人物として挙げられます。
ヨーロピアン・クラシックの特徴として、メロディーや和声の美しさ、曲の構成や形式の複雑さ、演奏技術の高さが挙げられます。また、古典派音楽では、明確なリズム感や楽器の対話が見られる一方、ロマン派音楽では情感表現やイメージの重視がみられます。
ヨーロピアン・クラシックは、西洋音楽の中でも最も広く愛される音楽の一つであり、世界中で演奏され続けています。
ヨナ抜き音階
ヨナ抜き音階(Jona's omission scale)は、西洋音楽における音階の一つで、オクターヴ(8度)の音階である「ヨナ抜きオクターヴ」から派生したものです。この音階は、ド・レ・ミ・ソ・ファ・ラ・シの7つの音を持ちますが、通常のメジャー音階とは異なり、ミとシの間にある半音を省略することが特徴です。そのため、C・D・E・G・Aの5つの音で構成される「Cヨナ抜き音階」や、G・A・B・D・Eの5つの音で構成される「Gヨナ抜き音階」などが存在します。
この音階は、ヨナ抜きオクターヴが音楽理論や作曲の基本とされるバッハやシェーンベルクなどによって、独自の音楽理論の中で扱われてきました。特に、12音技法という作曲法では、ヨナ抜き音階を用いて音列を構成することがよく行われます。また、現代音楽やジャズなどでも、この音階を用いた楽曲が多く見られます。
ヨハネ受難曲
「ヨハネ受難曲」(Johannes-Passion)は、バッハの受難曲の一つで、イエス・キリストの受難と死を描いた音楽作品です。バッハはこの作品を、1724年にライプツィヒのトーマス教会で初演しました。
「ヨハネ受難曲」は、ヨハネによる福音書に基づいて作曲されており、全曲を通して、合唱、独唱、オーケストラが交錯する複雑な構成を持っています。また、オラトリオ形式を採用しており、物語の進行にあわせて、合唱や独唱による聖句の朗読や、合唱による讃美歌、独唱によるアリアやレチタティーヴォなどが含まれます。
「ヨハネ受難曲」は、バッハの他の受難曲と比べると、演奏時間がやや短く、アリアやレチタティーヴォの割合が少なく、合唱の重要性が高くなっています。また、バッハ自身がオリジナル版の改訂や編曲を行っており、現存する楽譜にも複数のバージョンが存在しています。今日でも、「ヨハネ受難曲」は、バッハの受難曲の代表的な作品の一つとして、世界中で演奏されています。
ヨンゲルマイスター
「ヨンゲルマイスター」(Junges Maestro)は、ドイツ語で「若き指揮者」という意味があります。音楽界で使われる用語としては、若手の指揮者を指すことが一般的です。
若き指揮者は、音楽教育を受けた若者たちの中から選抜され、プロの指揮者のもとで指導を受け、指揮技術を磨いていくことが多いです。そのため、若手の指揮者たちは、才能と情熱を持って、さまざまなオーケストラや音楽祭で演奏を披露し、実績を積んでいきます。
若き指揮者たちは、新しい音楽の解釈やアプローチを提案し、現代的な演奏スタイルを模索することが多く、音楽界において注目を集める存在です。また、若手指揮者の登竜門ともなっており、将来的に著名な指揮者になる可能性が高い人材が多数輩出されています。