クラシック用語 マ

マニフィカート

「マニフィカート」は、キリスト教の聖歌で、聖母マリアの讃歌の一つです。ルカによる福音書の1章46-55節に記述されている聖句を元に作られています。ラテン語で「私の魂が主をたたえる」を意味する「Magnificat anima mea Dominum」が冒頭にあります。

マニフィカートは、合唱曲やソロ歌唱曲として作曲され、多くの作曲家によって様々な曲調で作られてきました。バッハやモーツァルト、ショパンスキー、パルティらの作品が有名です。また、カトリック教会では、ヴェスペルの一部として定番の曲として演奏されることが多く、特に聖母マリアを称える祝日や行事などで盛んに歌われます。

マニフィカートは、聖母マリアが人々を救うためのメシアの出現を歓喜しながら歌う聖歌であり、多くの人々に愛される曲の一つです。

マ・ノン・トロッポ

「マ・ノン・トロッポ」は、イタリア語で「あまりにも多くなく、適度に」という意味を持ちます。音楽の表現としては、演奏のテンポを指示する記号として使われます。

「マ・ノン・トロッポ」と書かれた楽譜を見た演奏者は、演奏の速さや遅さをあまりにも極端にせず、適度なテンポで演奏するよう指示されていると解釈します。つまり、適度な速さで演奏するということです。

この表現は、演奏家にとって重要な指示であり、音楽をより美しく表現するために必要です。極端に速すぎたり、遅すぎたりすると、音楽のリズム感やメロディーが崩れてしまい、聴衆に聴きづらい印象を与えてしまうためです。そのため、「マ・ノン・トロッポ」という表現は、適度なテンポで演奏することを強調するために使われます。

マリンバ

マリンバは、木製の鍵盤楽器の一種で、中南米を中心に広く演奏されています。アフリカの伝統的な鍵盤楽器であるバランバオや、欧州のクラシック音楽の打楽器である鉄琴が発展して生まれたと考えられています。

マリンバは、鉄琴と同様に、鍵盤を叩くことで音を発生させます。ただし、マリンバの鍵盤は木製であり、共鳴箱によって音色を増幅します。マリンバは、通常、2~3オクターブの鍵盤を備えており、共鳴箱には筒状の管が取り付けられています。演奏者は、木製のハンマーを用いて、鍵盤を叩いて音を出します。

マリンバは、中南米の民族音楽で頻繁に使用される楽器で、特にグアテマラやメキシコ、ベリーズなどで演奏されます。また、現代の音楽においても、ジャズやポップスなど様々なジャンルで使用され、広く愛されています。

マレット楽器

マレット楽器は、棒(マレット)で叩くことによって音を出す楽器の総称です。代表的なものに、鉄琴、マリンバ、ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、シロフォンなどがあります。

これらの楽器は、共通して、音を出すためにマレットと呼ばれる棒を使用します。マレットには、通常は木製や樹脂製のヘッド(先端)が取り付けられており、楽器の鍵盤を叩いて音を出します。ヘッドの材質や形状、硬さなどによって、音色や音量を変化させることができます。

マレット楽器は、音楽のジャンルに関係なく、オーケストラ、吹奏楽団、室内楽など、様々な編成で使用されています。特に、鉄琴やヴィブラフォンは、ジャズやポップスなど現代音楽においても広く使用されています。また、マリンバは、中南米の伝統音楽において重要な役割を持っています。

マルカート

「マルカート(marcato)」は、イタリア語で「強調して演奏する」という意味を持ちます。音楽の記譜法においては、通常の音符の上に「>」という強調記号をつけて表現されます。また、弓を使って演奏する楽器では、弓を強く引いて音を強調する演奏法を指す場合もあります。

マルカートは、音楽において楽曲のリズムやメロディを強調するために用いられます。例えば、オーケストラの中で、トランペットやファゴットがマルカートで演奏するパッセージは、その部分を際立たせ、印象的に演奏するために使われます。また、ピアノやギターの演奏においても、マルカートは特定の音符やフレーズを強調するために用いられます。

マルカートは、他の表現記号や演奏法と併用されることもあります。例えば、「staccato」と併用することで、より短い音符を演奏し、より強いアクセントをつけることができます。また、「legato」と併用することで、より滑らかな演奏とともに、より強いアクセントをつけることもできます。

マルテレ

「マルテレ」は、打楽器奏者がマレットを使用して演奏する奏法の一つです。マルテレ奏法では、マレットを楽器の表面に短く強く打ちつけることによって、鋭い音色を出すことができます。

マルテレは、フルートやクラリネット、ヴァイオリンなどの弦楽器、またはキーボード楽器などの演奏においても使われることがあります。また、ティンパニなどの打楽器でも、マルテレ奏法が用いられることがあります。

マルテレ奏法は、楽譜上に「mar.」という記号で示されます。また、ピアノなどのキーボード楽器においては、「マルテラート」という用語が使われ、右手で鍵盤を演奏した後、左手で同じ鍵盤を短く強く叩くことによって、マルテレのような効果を出すことができます。

マンハイム楽派

マンハイム楽派(Mannheim School)は、18世紀中頃から後半にかけて、ドイツ南西部のマンハイム宮廷楽団を中心に発展した音楽様式や作曲技法の集団を指します。マンハイム楽派は、後世の音楽史家によって、古典派音楽の先駆と位置づけられています。

マンハイム楽派の特徴的な作曲技法としては、特に動的な音楽表現に注力し、特に音楽の強弱やテンポの変化、装飾音の使用などにおいて、特に革新的な手法を導入したことが挙げられます。また、弦楽器を中心にしたオーケストラの音響効果の向上にも尽力し、後世のオーケストラ編成に大きな影響を与えたとされています。

代表的な作曲家としては、ヨハン・スタムツやフランツ・クサーヴァー・リヒテル、クリスティアン・カンタービレ、イグナーツ・ホルトシャー、カール・シュタムツなどが挙げられます。マンハイム楽派の影響は、後世の古典派音楽やロマン派音楽にも大きな影響を与え、特にモーツァルトやベートーヴェンなどの作曲家にも多大な影響を与えました。