クラシック用語 サ

サウンドスケープ

「サウンドスケープ」は、音楽に限らずあらゆる音を含めた音風景のことを指します。都会の喧騒や自然の音など、様々な音を組み合わせて1つの音風景を表現することができます。

また、音風景としてのサウンドスケープを芸術作品として表現する「サウンドスケープ・アート」というジャンルも存在します。

サウンド・ホール

サウンド・ホール(Soundhole)は、弦楽器や民族楽器などの共鳴箱の中に開けられた穴で、楽器の表面にあります。楽器の弦を弾くと、弦が振動して空気を振動させ、その振動が共鳴箱内に伝わります。

サウンド・ホールからは、共鳴箱内の振動が外に放出され、音が大きくなります。また、サウンド・ホールの形状や大きさによって、楽器の音色が変化することもあります。

作品番号

作品番号(さくひんばんごう、Opus number)は、ある作曲家が自作品に対して付与する番号のことを指します。作品番号には、「Op.」(opusの略)、もしくは「WoO」(Werke ohne Opuszahl、「作品番号のない作品」の意)のように表記されます。

作品番号は、作曲家の作品を特定し、区別するために用いられます。作曲家が自作品に番号を振るようになったのは、18世紀末期から19世紀初頭にかけてで、モーツァルトのように自身で作品を番号付けたり、出版社が番号をつけたりするようになりました。

代表的な作品番号として、ベートーヴェンの「交響曲第九番」が「Op. 125」、モーツァルトの「魔笛」が「K. 620」などがあります。

サラバンド

サラバンド (Sarabande) は、バロック音楽において、3拍子のゆったりとしたテンポで演奏される舞曲の一つです。もともとはスペインで誕生したとされ、16世紀後半にヨーロッパ各地で流行しました。

17世紀に入るとフランスで王室の舞踏会で演奏されるようになり、バロック音楽の代表的な舞曲の一つとなりました。バッハの無伴奏チェロ組曲やパルティータ、ヘンデルの組曲、ラメアウやラモーのオペラなど、多くのバロック音楽作品にサラバンドが取り入れられています。

サルスエラ

サルスエラ(zarzuela)は、スペイン発祥の歌劇形式で、歌唱と演劇、ダンス、音楽が融合したものです。元々は17世紀から18世紀にかけて、スペイン宮廷で上演された宮廷音楽(zarzuela de corte)という形式があったことから始まり、18世紀末には一般大衆の娯楽としても広く親しまれるようになりました。

19世紀には、主に社会風刺を込めた軽妙な物語が中心となり、さらに20世紀に入ると、民族舞踊やフォークロアの要素を取り入れた作品も生まれました。サルスエラは、スペイン語圏において重要な音楽のジャンルのひとつであり、メキシコや南アメリカの一部の国でも上演されています。