クラシック用語 モ

モーダル

「モーダル (modal)」とは、音楽理論上のスケールについて言及する場合に用いられる言葉です。具体的には、ある音階を基本として、その音階の構成音を使用して形成される旋法(メロディック・モード)や和声法的なコード進行(ハーモニック・モード)を指します。西洋音楽においては、モーダルは旧来のメジャー・モードとマイナー・モード以外のスケールのことを表す場合にも用いられます。

モーダル音楽は、西洋音楽の主流となったメジャー・モードやマイナー・モードの体系とは異なる旋法を使用する音楽の一種です。モーダル音楽は、中世からルネサンス期にかけての西洋音楽や、世界各地の民族音楽において見られることがあります。近年では、モーダル音楽に影響を受けたジャズや現代音楽においても用いられることがあります。

モーダント

「モーダント (mordent)」は、音符を速く二つ打ちする音符の装飾音の一種です。通常は、上階から下階へ音を移動させ、速く二つ打ちする音符を加えます。例えば、C音符の上にあるモーダントを記述する場合、C-D-Cの音符を速く二つ打ちすることになります。

モーダントは、しばしばバロック音楽や古典派音楽などの古い楽器で演奏される曲目において見られますが、現代の音楽でも使用されることがあります。

モード

「モード (mode)」とは、音楽理論上のスケールについて言及する場合に用いられる言葉です。具体的には、ある音階を基本として、その音階の構成音を使用して形成される旋法(メロディック・モード)や和声法的なコード進行(ハーモニック・モード)を指します。西洋音楽においては、モードは旧来のメジャー・モードとマイナー・モード以外のスケールのことを表す場合にも用いられます。

西洋音楽においては、メジャー・モードとマイナー・モードが主流となっていますが、他にもドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、ロクリアンなど、様々なモードが存在します。これらのモードには、それぞれ独特の音階構成や音程の特徴があります。

また、モードは、世界各地の民族音楽においても使用されることがあります。例えば、ギリシャの音楽においては、ドリアン、フリジアン、リディアン、エオリアンの4つのモードが広く使用されています。

モダート

「モダート (moderato)」とは、音楽の速度を表す用語の一つで、中庸的な速さで演奏することを指します。一般的には、1分間に約100~120拍で演奏する速さを表し、曲のテンポを決める際に用いられます。

「モデラート」とも表記され、イタリア語で「適度な、適当な」という意味があります。曲の速さを表す用語としては、他にもアレグロ(速い)、アンダンテ(ゆっくりと)、プレスト(非常に速い)などがあります。

モティーフ

モティーフとは、音楽、文学、美術などの芸術分野において、繰り返し現れるテーマやモチーフのことを指します。モティーフは、しばしば芸術作品の中心的な要素であり、作品の表現力や印象を強めるために使用されます。

例えば、音楽においては、あるメロディーラインやリズムパターンが繰り返し現れることがあります。これらの要素は、ある種のモティーフと見なすことができます。また、映画音楽やゲーム音楽においては、登場人物や場面ごとに異なるモティーフが使用され、物語やストーリーの展開を表現するために使われます。

文学や美術においても同様に、あるテーマやイメージが繰り返し現れることがあります。これらの要素もまた、モティーフとして見なすことができます。例えば、小説や詩においては、あるキーワードやイメージが何度も繰り返されることがあります。これらの要素は、物語のテーマや表現を強めるために使用されます。